カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 最終回(3月31日放送)


― 平成22年(2010)9月、岸和田“だんじり祭り”の日。
オハラ洋装店の2階サロンでは豪華な料理が振る舞われていた。
糸子の3姉妹をはじめ、里香や孫達、ジョニーや斉藤源太、栄之助、譲といった糸子と縁ある人々が料理や会話を楽しんでいた。

「先生!もう女性を見たらすぐによっていくやから…」
女性相手にワインのウンチクをしていたくをしている岸和田中央病院院長・龍村を総婦長の相川が注意をした。
すると、末期がん患者だった吉沢加奈子が息子2人と夫を連れ現れた。
「院長先生!」
「…吉沢さん?まあ!お元気そうで~」
龍村と相川は、すっかり元気になった吉沢に驚いた。
「ほんまに奇跡やったね!」
あちこちで色々な談笑が行われているサロンの壁には糸子の写真が飾られていた。

優子は聡子と直子を呼び相談をもちかけた。
「何か今、テレビ局の人が来よってな…」
「朝ドラ!?」直子と聡子が同時に驚いた。
聡子「朝ドラってあの朝ドラ?お母ちゃんがよう観てたやつ?」聡子
優子「みたいやで…どうする?」
直子「ええやん!よう言うてたやん!『ウチの話も朝ドラにならへんやろか』て」
優子「いや~せやけどな…うちらかて出て来るちゅうことやろ?」
直子「そらそうやろ?」
聡子「何があかんの?」
優子「ようさん人見んねやろ?朝っぱらからウチと直子としょーもないケンカとかな!」
直子「ええやん!ほんなんどうでも!」
聡子「お母ちゃんの夢やったんやし!」
優子「せやけど朝ドラやで?」

「だんじりやー!」どこからともなく子供達の大きな声が聞こえた。
ソーリャ!ソーリャ!ソーリャ!
だんじりがお囃子と共にもの凄い勢いで店の前を通り過ぎて行った。
サロンにいた客達は窓から見えるだんじりを興奮しながら観覧するのだった。

― 平成23年10月
>おはようございます…死にました。あっちゅう間に5年が経ちました。
>おかげさんで娘らも元気です。
>優子は昔ウチに引退を勧めた歳を超えてやっぱし働きまくってます。
>相変わらず高い靴履いて…相変わらず怖い事

>ちょっと変わった事ちゅうたら、なんや知らん優子と直子は
>お互いのショーを見るようになりました。
>とにかくいずれもええ年こいて引退なんぞさっぱり頭にありません
>働いて、働いて、たくましなる一方です。
>まあ、ほんでも…
― 夜、誰もいないオフィスに帰ってきた優子は、ため息をついて椅子に座った。
デスクの上に飾ってある糸子の写真に話しかけると涙がこぼれた。
「ただいまお母ちゃん。ショーうまい事いったよ…直子も来てくれたしなあ…」
― 直子は部屋で一人ワインを飲みながら携帯の待受画面にしてある糸子を見ていた。
― ロンドンの聡子はミッキーとワインを飲みながら泣いていた。
「会いたい…あぁ~会いたいな…あお母ちゃんに(泣)」
>泣かんでええ…泣く事の程とちゃう。
>ウチはおる…ウチはおる。…アンタらのそば

>空、商店街、心斎橋、緑、光、水の上、ほんでちょっと退屈したら
>また何ぞおもろいもんを探しに行く。

「ごめんな~看護師長に『絶対みせたりなさい』って言われちゃあったのに」
看護師は車いすを押して高齢な女性の患者をロビーにあるテレビの前に連れて来た。
「あ!これや!始まったとこや!また終わるころに迎えにくるよってな」
車いすの女性がうなずくと看護師は再び仕事へと戻っていった。

テレビには朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第一話が映っていた。


【NHK カーネーション最終回 感想・レビュー】

いや~いい最終回でした。
『ウチはそばにおる』という糸子のセリフと景色の描写が「私のお墓の前で~泣かないで下さ~い」が聴こえるようでした(笑)
糸子晩年編のキャストが勢ぞろいで大団円も良かったですし、吉沢加奈子さんも髪の毛フサフサの所を見ると末期ガンを克服したんでしょうね。本当に奇跡が起こったわけですな。
奇跡といえば、最後のシーンで登場する車椅子の女性は奈津らしいです。副音声で言っていたってネットに書き込みがありました。
病院の自動ドアが勝手に開いて風が病院内に入ってくる…奈津と一緒にドラマを観るために糸子が病院にやってきたということかな?
だんじり祭で優子達の後ろに糸子が姿を現した時は違和感を覚えましたが最後の見えない表現は、よかったです。だんじりの時もそのくらいで良かったのに…。
そして最後の久しぶりに観るカーネーション初期メンバーや第1話の歌…そしていつもの椎名林檎さんのオープニング。この流れに鳥肌立ちました(笑)
本当にかなり楽しめた朝ドラでした。
来週から始まる『梅ちゃん先生』にも期待したいと思います。